客あしらいとは。
居酒屋Aには2年ほど前に初めて行き、飲み友達にも紹介して、ここ1年くらいは月に1度くらいの頻度で行っている。
まぁ、大した回数、行っていないが、顔と名前を何となく覚えられているお店だ。
先日、居酒屋Aに行ったところ、お店のお父さん、お母さんが俺の方を見ながら何かひそひそ話しているので、あれ?俺、なんかやらかしちゃったかなと思っていたらなんと旅行の案内を渡された。
え!俺なんか全然来てないのに。ちょっと感動した。
と言うのも、居酒屋Aの10倍(100倍?)以上行っている店(以降、居酒屋B)においては、一部常連とお店の人で旅行やらなんやらイベントを行っているのだが、その中心人物と揉めた俺はそれからイベントには呼ばれていない(そもそも行きたくも無いけど)。
それは良いんだけど、店内にイベントの時の写真を貼ったり、目の前でその話をされたり、他の客が俺も参加対象者と思い込んで質問されたりして、残念な気持ちになることもままあったからだ。
それなのに、居酒屋Aは大して来てない俺を呼んでくれるなんてと思ったわけだ。
自分の人間性が評価されたように感じるからね。
思えば先日、初めて行ったお店(以降、居酒屋C)は店内の壁に屋形船宴会の案内を堂々と貼って、参加したい人はそこに名前を書くようになってたな。実にオープンだった。
居酒屋Cはテレビに何度も出たりして、常連も多いけど初見も多いはずなのに。
居酒屋Bに関しては良い点も多いし、揉めたと言っても店とではなくたった一人の客とだし、自分に非は殆ど無いので今でもどうどうと通っているのだが、やはり前述の事は心に刺さった棘の様に気になっていた。
居酒屋Bの店長いわく、
「店主催でイベントをやると客を声をかける人、かけない人に振り分けなくちゃならなくなるので出来ない。客が主催だから参加している。」
と言う意味の事を言っていた。
なるほどと思うのだが、それならば店内に写真を貼ったり、他の客の前であからさまにイベントの話をするのは違うような気がする。
居酒屋Bの店長と俺は感性が近い部分もあるので感じるのだが、接客に関してはある程度、放棄しちゃってるのかなと思う。
それとオフィシャルとプライベートの区別が曖昧になってしまっていると。
「常連とは何か」にも書いたけど、店と客との間には必ずお金のやり取りがあるんだから、最低限の線引きは必要だと思う。
他の客の居ないところだったら何したって良いと思うけど、オフィシャルなシーンではけじめが必要だろう。
まあ癖のある客が居てそれに合わせちゃうのが良くないんだよな。
店は直接、関与してないとは言え、常連を名簿に1軍、2軍に分けて、収容人数の関係で呼ぶ人を1軍って店内で話ししてるんだもん。
鈍い人は気づかないかも知れないが、俺はそういうのすぐピンと来るし、たまたまそのメモを見ちゃった人は自分が2軍に書かれていたと言っていた。
店内では店主が法律なんだから、そこはビシっとけじめをつけて欲しかった。
料理や酒を出すタイミングだけじゃなく、それも含めて「客あしらい」だよな。
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